佐藤耳no耳

佐藤耳といいます。小さな詩のような物語を不定期で書いてゆきます。また、読めばなんだかすっきり?為になる?「きょうの呪文」もできれば頑張って更新したいな。いずれは小説とかも発表するかも、です。幻想的な文章、少し怪奇成分の混じったものが大好きなんですが、ホンモノのオバケは苦手だよ。写真、イラストはすべてフォトAC様、イラストAC様から。心より感謝しています。また規約に則って使用させていただいています。

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

魔法の笛と少女

ーー魔笛。モーツァルトのオペラにでてくる魔法の笛のことですが、笛には人の心を惑わせる、妖しくも不可思議な力が隠されています。 ハーメルンの笛吹きダンディだって、そうです。ふらりとやってきた笛吹きダンディの奏でる調べに誘われ、多くの子どもが攫…

チョコレート・カッシーニ

バレンタインデーに告白の手紙と一緒にチョコをもらった笹山くんですが、途方に暮れています。勿論嬉しかった。だって初めての告白だったもの。 百合子さんは可愛いというより優雅で可憐な女の子。そんな子からチョコを贈られたわけで、舞い上がってもよさそ…

ポケット君と猫のいない午後

夢さんと、バッハに導かれ、ポケット君に会いにゆくところ。ちなみに夢とバッハは揃って黄色い瞳の黒猫です。ポケット君は、人間だけどね。 で、ポケット君にはポケットがいっぱい。ジャケットやズボン、シャツにもポケットが縫い付けてあって、その数は10…

小惑星と女の子

ひとりぼっちでもないし、お友だちがいないわけじゃない。でもミキちゃんは、いっつも教室のソトばっかり、みてる女の子なのです。 彼女がもっか、観測中なのは、空をすかし、成層圏をすかし、熟してない林檎より、もっと青い宇宙の渚よりも遠い、冷たい宇宙…

檸檬(レモン)太郎が誕生します

お伽噺のキャラクターを演じてみたい、そんなふうに思うことがわたしにはあります。たとえばの話、一寸法師になり切るって、どんな気分かな? 長いこと昔話として語り継がれてきたキャラには、とんでもない力が秘められていたり、ふだんは感覚しない、奇想天…

ダリヤの花と口笛

そもそもの発端は、わたし自身に手紙を書いてみたいという願いからはじまったことでした。 なぜならいまのわたしは、本来のわたしから少しずれた位相にいて、わたしはわたしではなかったからです。 夏の白い、ふうわり風に吹かれる芙蓉の花をいとおしんでも…