佐藤耳no耳

佐藤耳といいます。小さな詩のような物語を不定期で書いてゆきます。また、読めばなんだかすっきり?為になる?「きょうの呪文」もできれば頑張って更新したいな。いずれは小説とかも発表するかも、です。幻想的な文章、少し怪奇成分の混じったものが大好きなんですが、ホンモノのオバケは苦手だよ。写真、イラストはすべてフォトAC様、イラストAC様から。心より感謝しています。また規約に則って使用させていただいています。

きょうの呪文 木星のマリアさま。わたしを守って!

きみにも守ってくれる女の人がいることを知っていますか? これはジュピター、すなわち木星のマリアを召喚するための呪文です。


占星術が伝えるところによると、木星は、幸せをもたらしてくれる惑星です。それも十字架の上で命つきるその日まで、イエスさまを守りつづけた、聖なる母、マリアみたいな、とても、とてもきよらかで強い星なのです。

思い出してください。マリアさまは優しいばかりではなく、強いお母さまでした。災いをのみこむ、マリアのちから。木星もまた、宇宙のおおきさの災厄から地球を守ってくれる、とてもとても巨大なお母さま、というわけなのです。


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たとえば、シューメーカー・レヴィ彗星は、木星に衝突した彗星として、すごく有名ですよね。1994年、7月のことでした。
太陽系外から侵入してくる彗星や、小惑星にたちはだかる盾となって守ってくれる木星。そのとてつもない重力によって災いを引き寄せ、しかも呑み込んで、しずかに微笑んでいる木星とは、やっぱり頼りがいのあるお母さまなのでした。


つい先ごろの朝のこと、庭から発掘した、緑の石でできた本のページに、こんな文章が刻んでありました。
石だから腐りもしないし、摩滅もしない。そして内容も古くなったりしない。
緑の石の本は、いいます。

ーーわたし、それからきみの胸の奥にも、くるくるまわる月をともなった、ミニチュアの地球が公転しているのだ、と。

それは青くて可愛らしい惑星だけど、少女みたいなバレリーナ。わたしたちはひとりにひとつづつ、ブルーの、草なびく地球を育てているのね。


だから、ありとあらゆる災厄、暴力、憎しみ、怒りが彗星となって襲いかかってきたら、唱えなくちゃいけないフレーズがあります。

苦しくなったら、ホロスコープの地図を左手にささげもち、お電話、するといいよ。「木星のマリアさま、わたしを守って!」、って。

ジュピターはいつだって地球を守護する運命にある。そのことを、ふと、懐かしく思いだす、そのような、きょうの呪文でした。