佐藤耳no耳

佐藤耳といいます。小さな詩のような物語を不定期で書いてゆきます。また、読めばなんだかすっきり?為になる?「きょうの呪文」もできれば頑張って更新したいな。いずれは小説とかも発表するかも、です。幻想的な文章、少し怪奇成分の混じったものが大好きなんですが、ホンモノのオバケは苦手だよ。写真、イラストはすべてフォトAC様、イラストAC様から。心より感謝しています。また規約に則って使用させていただいています。

木星と金魚鉢

金魚鉢にお水を満たし、ふうわり、ゆうらり、鰭をうごかす彼女を放ちます。
紅いおべべを着た彼女は、銀色にひかるお水のなかで、とっても気持ちがいいみたい。
わたしも金魚鉢に飛びこんで、彼女と一緒に泳ぎたい、って思います。


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金魚はよくても、人は金魚鉢では暮らせないと、きみはいいます。でも、そうかしら?
ジュピター、すなわち木星は太陽系内でも最大の惑星だけど、あら不思議。水に浮かびます。
主成分はガスなので水より密度がかるいのです。だったら金魚鉢に浮かべちゃおう。


大きさなんて関係ない。夏は金魚鉢とロケットの季節。ブラッドベリの魔法はきみにだってつかえるよ。
さぁ、キャラメル一個ぶんの勇気でじゅうぶん。SFとファンタジーの空想旅行に出かけよう。
おおきいは小さくなるし、遠くはとっても近くなる。金魚鉢に宇宙がまるごと入ります。


ふふふん。きみとわたしと金魚は、木星の浮かぶ夏の金魚鉢で宇宙遊泳をたのしんじゃうんです。